2025年2月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお送りします。政治経済部門の第2位は――。
▼第1位 だから転売ヤーがコメでボロ儲けしている…「コメはある」と言い張って備蓄米の放出を渋った農水省の大失態
▼第2位 まるで「習近平体制の厳しさ」を描いたよう…中国の若者が闇ルートで入手してまで愛読する日本の大ヒットマンガ
▼第3位 「消えたコメ」を探しても絶対に見つからない…「コメの値段は必ず下がる」と言い続けた農水省の"壮大なウソ"
▼第4位 「金正恩の最新兵器」がロシアの誤爆で鉄クズに…捕虜になった北朝鮮兵士が収容先で漏らした"意外な要求"
▼第5位 だからマナーの悪い外国人観光客が激増した…深刻化するオーバーツーリズムで政府が今すぐ断行すべき政策
※本稿は、武田一顕『日本人が知っておくべき中国のこと』(辰巳出版)の一部を再編集したものです。
中国人は千昌夫の『北国の春』が好き
中国の歌手は、ほとんどがきちんとした音楽教育を受けています。言い方は悪いですが、歌はうまくないけれどかわいい女性アイドルやかっこいい男性アイドルは、中国にはまずいません。上の世代のレジェンドの弟子になって、下積みを重ねてデビューするというケースもありません。
多くの歌手や演奏家は、北京にある中央音楽学院という名門音楽学校を卒業しています。この学校には、曲、音楽学、指揮、ピアノ、オーケストラ、民族音楽、声楽オペラなどの学科があり、専門的な音楽教育が施されます。
また、中国では共産党公認の歌手や演奏家でないと、コンサート活動が難しいので、音楽家人口がなかなか増えません。
そういう環境だからでしょうか、中国人は自分たちの国にいないタイプの日本人歌手が好きです。私が北京にいた90年代には、日本で1977年にリリースされた、千昌夫の『北国の春』が人気でした。
雪どけ、朝霧、水車小屋……、そして、おふくろ。『北国の春』は故郷を思い、帰りたくなる歌です。