そのうえで、「フジテレビ事件」を俯瞰すると、メディア企業としての危機管理がお粗末だったことは間違いないが、ガバナンスが機能していないかどうかは見解が分かれるところだろう。

経営陣の女性に対する人権意識が低いという指摘はそのとおりで、中居の女性トラブル情報の共有を社長以下の一部にとどめたり、情報把握後も中居を番組に起用し続けたり、あげくに中途半端な記者会見を開いたことは非難されても仕方がない。だが、それをもって「ガバナンス不全」と言い切ってしまうには、いささか躊躇せざるを得ない。

フジテレビも、親会社のフジ・メディア・ホ-ルディングスも、統括するフジサンケイグループも、企業経営という面からは健全に運営していると言いたいに違いない。