ハーバード大が調査した「驚きの結果」

こうした状況を擁護する人々は、このようなCEOが率いる企業の市場価値が過去40年間で20倍になったと指摘する。目的は手段を正当化すると言いたいのだ(※4)。しかし、もう少し詳しく見てみると、高い報酬を受け取る経営者の目まぐるしい交代と、利益と株主価値との間にそこまで大きな相関関係があるかどうかは、見かけほど確かなものではない。

ハーバード大学は毎年、世界の大企業1200社のCEOの業績を調査している。利益、顧客サービス、二酸化炭素排出量など、あらゆる尺度で企業がどのような業績を上げたかを綿密に調査する(※5)。もし通説を信じるなら、最も高い業績を上げている企業は、イノベーションを最大化し、自己満足や業績不振に陥らないようにするために、CEOを常に入れ替えたり、辞めさせたりしている企業になるだろう。

しかし、ハーバード大学はその逆を実証している。ハーバード大学が毎年選出するトップ100人のCEOのうち、80%が組織内出身者であり、また80%が少なくとも10年以上現職に就いていることが判明している。