春夏の新商品の企画を提出せよ

製菓会社では白衣を着た研究職にたずさわるつもりだった。ところが、どういうわけか開発部門に回されてしまった。思えば「研究・開発」という枠で採用されたのだから、無理もない。

当時は分煙意識などまったくない時代。営業部隊の一角いっかくにデスクを与えられた池田さんは、営業マンたちが吹かす紫煙にむせながら、入社間もないマーケティングのマの字も知らない状態で、春夏の新商品の企画書を提出せよと命じられた。

「たばこの煙モクモクの中で、自分ならどんな新商品が欲しいだろうって考えたら、『おいしいのど飴が欲しい……』という言葉が自然に出てきたんです」