一流企業社員は特に注意すべき行為

違法動画を作って動画共有サイトにアップロードしたら、著作権法違反に問われることは言うまでもない。

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ストリーミングならセーフ、ダウンロードならアウト

では、こうした動画を観る場合はどうか。10月1日施行の改正著作権法では、「有償の音楽や動画を違法な配信と知りながらインターネットからダウンロードする行為に2年以下の懲役または200万円以下の罰金が科される」とある。

違法動画の閲覧は、ダウンロードではないから、「本当に観るだけ」なら、刑罰を科されることはない。

しかし、自分では「単なる閲覧」と思っている行為が、実態はダウンロードだったとしたらどうだろうか。

一般に動画サイトの動画は、主にダウンロードとストリーミングの方式がある。ダウンロードはご存じのとおり、動画ファイルそのものをハードディスク上にコピーし、後でこれを再生する方法だ。

一方、ストリーミングは、動画ファイル自体を入手するわけではなく、サーバーから流れてくるデータをいったんメモリー上に置き、その場で次々に再生し、再生が終わったデータはメモリーから削除される方式。

後者なら、複製ではないし、ファイルをもらうわけではないので、「本当に観るだけ」といえる。

しかし、現実はそれほど単純ではない。最近はダウンロードとストリーミングの良さを組み合わせたプログレッシブ・ダウンロードという技術がある。見かけ上はストリーミングだが、実際にはファイルを裏側でハードディスク上にダウンロードして、複製したファイルを再生しているにすぎない。だから「疑似ストリーミング」とも呼ばれている。要は実質的な“ダウンロード”なのだ。