親が勝手に使うことはもちろん厳禁!
ちなみに、お年玉をめぐるトラブルとして、親が子どものお年玉を使ってしまうケースがあります。
子どものお年玉は、法的には「贈与」にあたり、年齢に関係なく子ども本人の財産です。成人するまでは、親は子どもの財産を管理する権利がありますが、親自身のために、子どものお年玉を使うことは、民事的に不法行為とみなされる可能性があります。
子どもとの信頼関係が崩れるだけではなく、「経済的依存」や「親がお金で子どもを操る」など、不健全な人間関係とお金のつき合い方を植え付けてしまうので十分に気をつけましょう。
詳しくは、拙書『「お金の不安」をやわらげる科学的な方法 ファイナンシャル・セラピー』の「お金との付き合い方に影響を与えるマネー障害とは」をご参照ください。
自分名義の口座で管理させるタイミング
お年玉は一時的なご褒美ではなく、子どもの未来の金銭感覚や価値観を育てる貴重な機会です。年齢に応じて「自由に使う」「部分的に貯金する」などの選択肢を与えましょう。
15歳前後くらいから、自分名義の口座で管理させるとよいでしょう。また、お年玉のあげ方は、親だけでなく親戚も、子どものマネー習慣に影響を与えます。親戚と話し合って、お年玉の金額やあげる時の声かけを決めておくとよいですね。
お年玉を「子どもの経済的自立へのステップ」として活用してみてはいかがでしょうか?