お正月に家族や親族で集まった際の恒例行事が「お年玉」だ。金融教育家の上原千華子さんは「子どもにとって、お年玉をどうやってもらって、どう使ったかという経験が将来の金銭感覚に影響を与える。大人がお年玉をあげるときの声かけが重要だ」という――。
小学生が2万円も手にする珍しい機会
「お正月といえばお年玉」。年に一度子どもが大きなお金を手にする機会です。子どもにとっては嬉しい臨時収入ですが、大人にとっては経済的な負担になりますよね。
お年玉の由来は諸説ありますが、お正月に年神様へ供えた餅を分け合う風習が、家族や目下の者に品物や現金を贈る形へと変化したと言われています。
「どれくらいの金額を渡すべきか」「お金の使い方をどう教えるか」など、悩む大人も多いのではないでしょうか? まずはデータをみてみましょう。
株式会社インテージの調査によると、お年玉の予算総額は平均2万5099円となっています。子ども一人に渡す金額を学齢別にみると、小学生1000〜3000円、中学生3000〜5000円、高校生5000〜1万円が多くなっています。
また、学研教育総合研究所の調査によると、子どもがお正月にもらったお年玉の総額は、中央値で2万〜2万5000円となっています。