一般的な精神疾患なら街のクリニックがいい
新年明けましておめでとうございます。産業医の武神です。
2025年も明るく元気に前向きに働きたいですね。誰もがそう思っていると思います。しかし、どんなに気をつけていても、誰でもメンタルヘルス不調になるリスクがあります。もしそうなってしまった場合、自分に合う、いいお医者さんはどのように見つけられるのでしょうか。今日はそのような疑問に答えたいと思います。
ずばり、これからお伝えする3つのポイントを押さえていただくことで、あなたの名医に出会えると思います。
一般的な精神疾患の場合、私は大学病院のような大きい病院よりは街のクリニックをお勧めしています。かかるべき科は心療内科か精神科でしょう。
どこのクリニックがいいですか? とよく聞かれますが、なかなか難しい質問です。なぜなら精神疾患の診療は医者と患者さんの相性がとても大切だからです。良い先生というのは、例えば10人の患者さんを診た場合、8人9人の患者さんが良い先生だと感じます。あまり良くない先生といわれる人でも、おそらく数人の患者さんは良い先生だと感じると思います。これが患者と医者の相性です。
必要ならば、2つのクリニックを受診する
多くの人はメンタルクリニックへ行くのが初めての経験なので、何をもっていい医者なのか判断することができません。そこで、いい医者探しの1つめのポイントは、必要ならば2つのクリニックを受診することです。
最初に受診したクリニックの先生の診断が正しいのかわからない、先生との相性が自分に合うのかわからない、そんな時は2つの医療機関を受診すれば、きっとどちらの先生がベターか、自分に合う先生かわかります。そして自分に合うと思う先生のほうに今後は通えばいいのです。この2カ所を受診する時間的・精神的余裕を持つためには、ある程度自分自身に元気がある状態、余裕がある状態のうちにメンタルクリニックを探し、通院を始めたほうがいいです。これは早期治療開始以上に大切です。
ただし注意してほしいことがあります。先に受診したクリニックで処方薬が出ている場合、重複処方を避けるためにもちゃんとそのことはお話ししましょう。
2つのクリニックに行くなかで、どちらか一方に決められないとき、どのように選べばいいのでしょうか。
これは直感、フィーリングが一番です。大切なのは診療が終わったときにあなた自身が救われた、ほっとした、来てよかったという感情を持てたかどうかです。受診後、少し心が軽くなるようなお医者さんも、いいお医者さんだと言えるでしょう。迷ったときは自分の感覚を信じてください。