息子に語った「結婚すべき女性の条件」

そこに現れたのは、正妻の倫子(黒木華)だった。「殿のご出家を強くお止めいたしましたけど、いまのご様子を拝見すると、これでよかったと思います」と道長に伝えた。

あらためて言うまでもないが、道長とまひろの恋愛は「光る君へ」の脚本を担当した大石静氏の創作である。紫式部という、史実としてわかっていることが少ない女性を描くのだから、時の権力者との恋愛でもからめないとドラマが立体的にならない、という事情はわかる。だが、視聴者がそこを注視しすぎても、道長の権力の実像や『源氏物語』の誕生の背景などを見誤りかねないから、難しいところだ。

では、史実において、道長に最大の影響をあたえた女性はだれだったのか。それはやはり倫子においてほかにない。