架空請求にだまされ、振り込んでしまう

出会い系以外にも、アダルトサイトを見て「あなたのIPアドレスは○○です。分かっていますので法的措置を取られたくなかったら下記の口座に10万円振り込んでください」というような画面が出てきます。

ある程度の知識があれば、接続先から自分のIPアドレスぐらいは分かるだろうし、こんなものに応じる必要はないということに気づけるでしょう。けれども、知識がない高齢者はあわてて、だまされてしまいます。

アダルトサイトを見ていたことを知られたくないという思いがあるため、なかなか周囲に相談できず、結果として振り込んでしまいます。さらには振り込んでしまったことが恥ずかしくて、誰にも言えません。そうやって、子が知らない間にだまされてしまっているのです。

高齢者が施設でのトラブルや自宅でのインターネットによる被害などを起こさないためには、何かトラブルがあった際に相談しやすいような関係性を築いておくことも大切です。

スマートフォンを手にした高齢者が自宅で請求書や書類、領収書を調べる
写真=iStock.com/ArtMarie
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親がトラブルに遭うのを防ぐために

施設でのトラブルであれば、普段の会話の中で、他の入居者やスタッフとの関係性をそれとなく探っておくのが良いでしょう。その中で「実は○○さんのことが好きで」なんていう話が出てくることがあり得るのです。

さらには「この前お尻を触ったぐらいで怒られた」なんていう時代錯誤な話が出てくることもあるでしょう。大きなトラブルになった場合、施設は連絡してくれますが、小さいトラブルの場合はあなたに情報が届かないことがあります。

インターネットでのアダルトサイトトラブルに関しては、「ネットでのトラブルはいろいろあるから気を付けて」と言って、1つの例としてアダルトサイトのトラブルの例なども話しておくと良いでしょう。

「間違えてそういうのを押してしまうこともあるから」などと言って、故意ではなくてもあり得ることや、突然の請求があったら、必要であれば自分が代わりに対処できることを伝えてあげることで、トラブルを未然に防ぐことができます。