意見が出ない会議を変える一言

【損】では意見をお願いします→【得】まずは良い点から挙げていきましょう

参加者が集まり、会議が始まる。そこに一つの提案が持ち込まれます。整理して、みんなで判断していかなければなりません。そんなとき、「ではみなさん、どうぞ意見を」と話を振ってしまうと、場が一瞬硬直することがあります。なぜでしょうか。

それは意見を求められていることが分かっていても、どんな意見が場にフィットするのか空気を読んでしまうからです。意見にはポジティブなものもネガティブなものもあります。受け手次第なので、何を求められているのか考えてしまいます。

藤田卓也『伝え方で損する人 得する人』(SBクリエイティブ)
藤田卓也『伝え方で損する人 得する人』(SBクリエイティブ)

そんなときは、今「何を」「どうしたいのか」を明確にすることで、発言のハードルをより下げることができます。例えば「まずは良い点から」という言い方で、相手は具体的な方向性に沿って意見を述べることができます。建設的なフィードバックから始めると、良い面に目を向けることになり場も和みます。

そして「挙げていきましょう」「整理しましょう」などと、今からどういうフェーズが始まるのかを明確にします。ブレストのように気軽にリストアップするのか、本当に重要な意見だけが必要なのか、先に結論の多数決を取りたいのか。この場はこれからこういうルールです、と宣言するイメージです。

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