ゲームや調べ物でブラインドタッチも習得

マウスをカチカチッとクリックするだけで、あらゆる知識に触れたり世界中の人と繋がることができますし、ネットの世界にいったん入ってしまえば、そこには小学校も中学校もありません。年齢も、さらに言えば性別もそれほど関係ない“情報の海”が広がっています。

私自身、「学ぼう」と思えば、どんなことも学ぶことができました。

「学びたい」「知りたい」という意欲があれば、新しい知識や学びを手に入れるために誰でも一生懸命に勉強します。その中で、読解やリサーチに必要な言語能力については、ネットを上手く利用すればかなり早い段階である程度のところまでは持っていけると思います。

パソコン操作に必要なタイピングも自分で練習しました。やったことがある人も多いと思いますが、ゲームをしながらタイピングを習得できるサイトやアプリがたくさんあります。誰かに教わらなくとも、ゲームを進めるうちに、あるいは調べ物をするうちに、いつの間にかブラインドタッチもできるようになりました。

ノートパソコンで遊ぶ子供
写真=iStock.com/sakkmesterke
※写真はイメージです

「知らないことを見つけられる」面白い場所

年齢が上がっていくにつれて、絵を描いたりする時間よりも、インターネットをしている時間のほうが長くなっていきました。

そちらのほうが面白かったからです。

今振り返っても、2000年代のネットの世界は混沌としていました。個人WEBサイト文化が盛んになっていった頃で、自作の小説やイラストを公開している人はごまんといましたし、ネット掲示板“2ちゃんねる(現5ちゃんねる)”で、“のまネコ”などのアスキーアートが流行ったり、恋愛小説『電車男』が話題になって映画化されたりもしていた時代です。

ネット自体や、そこから生まれてくるネット文化に強い偏見があって、今よりもずっとアンダーグラウンドなものだ、という認識や自覚がありましたが、ただ、それでも私にとっては、「知らないことを見つけられる」場所でした。