「ハイパワーポーズ」でテストステロン値が平均20%上昇

まず、支配性のホルモンであるテストステロン値は、ハイパワーポーズを2分間取ったグループでは、なんと平均20%上昇し、ローパワーポーズを取ったグループでは逆に10%減少しました。

ハイパワーポーズを取った人たちは支配的感覚が上がり、ローパワーポーズを取った人たちは感覚が下がったのです。

「ハイパワーポーズ」でテストステロン値が平均20%上昇
写真=iStock.com/Deagreez
「ハイパワーポーズ」でテストステロン値が平均20%上昇(※写真はイメージです)

ストレスホルモンのコルチゾール値は平均25%減少

そして、ストレス度を表すホルモンであるコルチゾール値は、ハイパワーポーズを2分間取ったグループでは、平均25%減少し、ローパワーポーズを取ったグループでは逆に15%上昇しました。

たった2分間、異なるポーズを取っただけで、これほどの違いが出るのです。

大きなストレスを抱えた人が、落ち着かない様子で、身体をかがめ、閉じたような姿勢を取りがちなことはイメージできると思いますが、実はこの姿勢自体がストレス値をさらに上昇させる原因ともなっているのです。

「よい姿勢をしなさい」という教育を受けてきた方はたくさんいると思います。とくに武道や茶道や華道など、日本独特の“道”の付く稽古事をされてきた方は、背筋の伸びた姿勢を徹底的に教え込まれ、習慣になっている方も多いことでしょう。

これは、このハイパワーポーズと同じような効果をもたらすと考えられます。

このような方は、軸を持った強い身体の感覚とともに、脳のホルモンの分泌を促進しているので、凛とした心の状態やストレスに対抗力のある状態をつくり出しやすいと言えます。