通常、ロールプレーは誰かに協力してもらって行いますが、1人で頭の中でシミュレーションしてもいいと思います。ただ、頭の中だけだと思考が同じところをぐるぐる回る恐れがあります。そこで有効なのがパブリック・コミットメント法です。思いついた原因を片っ端から付箋などに書き出して(パブリック・コミットメント)、似ているものをまとめて整理することで、目に見える形で外的帰属の原因を浮かび上がらせます。
これらの手法は「なんとなく気が重くて会社に行きたくない」といったときにも活用できます。思い当たる理由を紙に書くことで、漠然とした不安の正体が見えてきたり、実は不安材料より楽しみなことのほうが多いと気づくかもしれない。
どう考えても自分に否がある場合は、開き直りも必要です。たとえば「そもそも価値のある商談ではない」「会社は失敗を評価すべき」と開き直ることで、気にならなくなることも。
このように自分を正当化することを心理学では「合理化」といい、自分を守るためには必要なメカニズムの1つとされています。トラウマに苦しめられたときは言い訳も大事。大きな失敗をしたときは、ぜひ言い訳上手になって自分を許してあげてください。
(構成=村上 敬)