夕食後は寝るまで強い光を浴びないようにする

これにより、体内時計が後ろのほうにずれていきます。夕方以降になっても光を浴び続ける結果、体内時計が狂ってしまうのは、現代人の宿命なのかもしれません。

櫻井武『すぐに実践したくなる すごく使える睡眠学テクニック』(日本実業出版社)
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しかし睡眠にとっては、この現代の宿命は好ましくありません。光の影響を少しでも防ぐためには、夕方以降は睡眠に向けた“助走”だと認識することが大切です。

飛行機にたとえると、日が沈んだあとは、眠りというフライトに向かうために滑走路に向かっている状態だと捉えることが、現代を生きる私たちにとって不可欠です。

睡眠への助走のために、夕飯時の照明を落としてみるのも1つの方法です。真っ暗にする必要はありません。欧米のホテルや雰囲気の良いレストランでは間接照明が使われていて、少し薄暗い感じがしますよね。その程度の明るさを意識してみましょう。

せめて、直接、目に光が入らないように工夫してみてください。部屋の明かりをオレンジなどの暖色系にすることもおすすめです。

できることなら、夕食後は寝るまでは強い光を浴びないようにしましょう。スマホやパソコンのモニターもできるだけ見ないほうが良いですが、どうしても見なくてはいけないのであれば暗めに設定してください。

質の良い睡眠を決めるのは、日が暮れてからの光を避ける行動といっても過言ではありません。

(イラストレーション=坂本奈緒)
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