「相手はどう思う?」かを想像する

「ランチ? なんでもいいよ」
 ↓
「コレ! というものがないんだけど、なにか候補はある?」
有川真由美『話し方を変えれば運はよくなる』(三笠書房)
有川真由美『話し方を変えれば運はよくなる』(三笠書房)

相手に寄り添った話し方とは、自分の頭のなかをそのまま言葉にするのではなく、相手の頭のなかを想像して相手のニーズに合った言葉で伝える、ということです。

そのためには「それを聞いて、相手はどう思うのか、どうするのか」と一歩先を読むクセをつけることが大事。

たとえば、「ランチ、どこに行く?」と尋ねられたとします。

「なんでもいいよ」と答えると、相手は「丸投げ? 一緒に考えてよー」と感じるかもしれません。

「○○か△△はどう?」と具体的な選択肢をいくつか挙げるか、「和食かな」「駅の近くがいいよね?」など選択肢を狭める答え方をすると、相手も考えやすくなります。ほんとうになんでもよくて、思いつかないときは、「なにか候補はある?」と聞き返すといいでしょう。

「新しいお店を開拓したいと思ったんだけど……」「いいね。ネットで調べてみる?」など会話が続き、「一緒に考えている」という姿勢になります。

会議や打ち合わせでも「なんでもいい」「どっちでもいい」と意見がない人より、一緒に考えようとする人のほうが、一目置かれて大切にされます。

相手に寄り添う話し方は、単なる情報のやり取りではなく、心を配り、心を通い合わせる人間関係の本質なのです。

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