脳活性化のコツは「できるだけ速くやる」こと

ただし、のんびり読んだり、ゆっくりと計算しても、あまり効果が得られません。脳活性化のコツは「できるだけ速くやる」ことです。

読み間違いや計算ミスは気にせず、とにかく自分にとって最も速いスピードで読んだり、計算したりすることが重要なのです。

例えば、勉強をはじめる前に、教科書を一通り早口で音読したり、百マス計算をストップウォッチ片手に「よーいどん!」と計りながら行う。すると、脳は一気に発火し、パフォーマンスが大きく向上します。

長時間行う必要はありません。勉強をはじめる前の2~3分で十分です。その後は、通常通りの学習を進めてください。いつもよりも理解力、記憶力がよくなっていることが実感できるでしょう。

「声に出す」学習法の脅威の効果

音読のように「声に出す」学習法は、準備体操だけでなく、記憶の定着にも有効です。

例えば、漢字や歴史の重要人物、英単語を覚えたいときには、「声に出しながら」紙に書くようにすると覚えがグンとよくなります。

「声に出す」テクニックは、テスト本番にも役立ちます。

小学校低学年、中学年のころは、まだ読解能力が十分ではないために、計算能力はあるのに文章題になるととたんに解けなくなる、という子どもが少なくありません。

実は単純な計算で解ける問題も、文章題になると「どういう意味? よくわからない……」と戸惑ってしまうのです。

そんなときには、文章題を声に出して何度も読むと、文章の内容を理解したり、内容が明確にイメージしやすくなったりします。

当然ながら、本番のテスト中に大きな声を出すのは御法度ごはっと。口の中で小さくつぶやくように音読するとよいでしょう。