代謝を高めるダイエット効果も
今、旬の時期を迎えているニンニクは、料理のスパイスとして親しまれているが、古くは貴重な薬として用いられてきた。エジプトでは紀元前からピラミッド建設に従事した労働者のスタミナ源として配られ、怪我をしたときにはそのしぼり汁を消毒にも使っていたといわれる。日本でも抗菌作用、抗感染症などの働きが注目され、かつては赤痢の特効薬としてもニンニクが利用されていたようだ。古来、強壮剤としても使われている。
そして今も、日本医師会らが監修する『健康食品・サプリ「成分」のすべて ナチュラルメディシン・データベース』(同文書院)では、「広範囲な病気および疾患の予防や治療のための『くすり』として用いられている」とある。膨大にある研究報告の中で、有効性レベルが最も高いものは「動脈硬化」に対するものだ。「特定のニンニク粉末サプリメントを一日2回、24カ月にわたり摂取すると、動脈硬化の進行が抑制される」などと報告され、実際にヨーロッパの医療現場では動脈硬化薬として使用されている。そのほか高脂血症や高血圧症の改善、抗がん作用、脳機能維持など数多くの研究が発表されている。
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