適正でない提案は、どんなに高い契約でも絶対にしない

話を続けましょう。

生命保険の営業を受けた際、こんなことがありました。

その方は、新人の女性でした。数字のプレッシャーがあったのでしょう。

「もう1つ契約をしてもらえませんか? すぐに解約をして下さったら大丈夫ですので……」と。

その気持ちは、痛いほどわかりました。でも、こうお伝えしました。

「気持ちはわかりますが、それはやってはいけないことですよ」と。

その2年後、ご縁があり、保険の契約先を変えました。

やはりトップ営業の方は違いました。

実際にした会話はこんな感じ。

私「妻がガン保険に入っておいた方がよいのでは、と言っておりまして追加しておいたほうがいいのでしょうかね?」

営業「いえ、不要だと思います。今の保険でも、ある程度は賄えますし、公的な補償もつきますし、これ以上はなくて問題ないと思いますよ。詳細を説明いたしますと……」

ちなみに、この方は、世界の上位5%の保険営業しか入ることのできないMDRT入りをされている、本物のトップ営業の方です。

伊庭正康『トップ営業の気くばり 「あなたから買いたい」と言われる47の秘訣』(明日香出版社)
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長いお付き合いをするには、やはり適正な提案をしてくれることが絶対の条件。

たとえ、その瞬間は高い契約を取れたとしても、適正でないとわかれば、お客様は「この人、どうかな……」と疑心暗鬼になるもの。

とても長い付き合いはできないでしょう。

もし、あなたが、数字が足りない状況に追い詰められたとしても、心を鬼にして、「スーパー正直」を心がけるようにしてみてください。

その方が、長いお付き合いができますし、何よりもあなたの営業としてのプライドを担保できます。

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