不登校はどうすれば解決するのか。不登校の子どもを平均3週間弱で再登校に導く独自プログラムを提供するスダチ代表の小川涼太郎さんは「不登校のきっかけとなった出来事を解決しても、再登校できるようにはならない。大事なのは、子ども自身が問題に向き合う力を引き出すことだ。そのためにはクリアすべき5つの条件がある」という――。

※本稿は、小川涼太郎(著)、小野昌彦(監修)『不登校の9割は親が解決できる』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

学校に行く子どもを見送る母親
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不登校は必ず解決できる

いま、不登校に悩む方が増えています。

少子化で子どもの数は減っているにもかかわらず、不登校の子どもたちは増え続けており、約30万人(2022年度)もの小中学生が学校に行くことができていません。社会としても見過ごせない大きな問題であり、メディアでも不登校問題がよく取り上げられています。

いまでは、不登校は珍しいものではありません。

現在、学校に行けていないお子さんのことを心配している親御さんや学校の先生方はもちろん、

「学校に来ない子がクラスにいるらしいけど、どうしたのかな」
「うちの子も、いつ学校に行きたくないと言うかわからない」

と心配している方も多いことでしょう。

一般に、不登校は解決が難しいと思われています。不登校の子どもたちの7~8割は学校に戻ることができていないというデータもあります。

フリースクールなど学校以外の居場所は増えているとはいえ、本来得られるはずだった公教育の機会が失われ、将来の選択肢がせばまってしまうという現実があります。

学校に行きたいのに行けない。

親としては元気に学校に行ってもらいたいのに、それができない。

これは大変な苦しみです。出口の見えないトンネルの中にいるような気持ちでしょう。本人が一番苦しいのには違いありませんが、親御さんの悩みもはかりしれません。

でも、安心してください。不登校は解決できます。