親をサポートし再登校に導く

不登校解決支援というと、お子さんに直接会って話をしたり、カウンセリングをしたりするようなことを思いうかべる人も多いかもしれませんね。

でも、私たちはお子さんに会うことはありません。

それどころか、スダチの存在は一切知られないようにしています。

それでは、どうやって支援をしているのか。

親御さんからの相談を受けて、親御さんとやりとりをするというかたちで支援しています。お子さんの「問題を解決する力」を引き出し、支えられるのは親御さんだからです。私たちはそのサポートをしています。お子さんから見て、第三者があれこれ言っていると感じるより、お父さんお母さんが本気で向き合ってくれていると思えたほうが良いので、私たちは黒子くろこに徹します。サポートはすべてオンラインで行っており、具体的にはZoomを使った面談とメールでのやりとりです。毎日お子さんの様子をうかがって、アドバイスをするのを繰り返すことで、3週間で再登校に至るお子さんがこれまでに850名を超えるのです。

オンラインミーティングをする夫婦
写真=iStock.com/Drazen_
※写真はイメージです

多くの親御さんに「魔法みたい」と言っていただいています。

本書では、そのメソッドを公開しています。

詳しくは本文で触れますが、実は基本のメソッド自体はシンプルです。5つの条件を整えれば、約3週間でお子さんが再登校にチャレンジできるようになるというものです。

その条件を整えるために、「家庭のルールを作って発表する」というアクションがあります。そして、毎日お子さんに良い声かけをしてもらいます。

本書をお読みいただければ、基本のやり方が理解できると思います。いま不登校でお悩みの方は、ぜひ実行してみてください。必ず良い方向に向かうと信じています。

再登校に不可欠な「5つの条件」

繰り返しになりますが、不登校の子を無理やり学校に行かせればいいわけではありません。自ら「また学校に行ってみようかな」「チャレンジしてみよう」と思い、実行にうつすことができるようになることが重要です。

そのために整えなければならない条件が5つあります。

①子どもの自己肯定感を高める
②正しい生活習慣に戻す
③正しい親子関係を築く
④考える時間を与える
⑤しなやかな考え方を教える

一つひとつ説明していきましょう。