条件③「正しい親子関係を築く」

ダメなことはダメと伝える厳しさもありながら、愛情深くあたたかい親として接します。家庭の主導権を握るのはあくまでも親です。保護者として子どもを守り、愛情を持って正しく導くことが必要なのです。

すでにお伝えした通り、正しい親子関係を築くことができていないと、子どもへの愛情も伝わりにくくなります。子どもは褒められてもあまりうれしいと感じません。頼りない親だと感じれば、頼ったり相談したりすることもできません。

子どもを尊重しようと思うあまり、子どもの言いなりになってしまっている場合は、主導権を取り戻す努力をしましょう。「こうありたい」という家族像に向けて家庭のルールを決めて、その理由も含めてきちんと伝えることは効果的です。

正しい生活習慣に戻すために、起床・就寝時間を決めたり、不登校の間はデジタル禁止にしたりというルールをおすすめしています。

条件④「考える時間を与える」

現代の子どもたちは、ゆっくり考える時間を持つことが少なくなっています。不登校の子は何もしない時間が多いはずですが、スマホを見たりゲームをやったりしていると、考える時間はなくなります。考えずにラクなほうへ流されている状態では、また学校に行ってみようという気持ちは起こらないのです。

自分と向き合い、これからのことについて考える時間を意図的に作ってあげましょう。不登校の間はデジタルを禁止するだけで、ほとんどの子はやることがなくなります。そして自然と考えるようになります。「考えなさい」と言う必要はありませんし、考えることを促すような取り組みも必要ありません。

親の愛情がしっかり伝わっている状態なら、自分と向き合うことも恐れる必要はありません。

チェーンが巻かれて鍵がかけられているスマホ
写真=iStock.com/Julia_Sudnitskaya
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