説明の労力を費やすようにしたら衝突が激減

仕事のことを共有する余裕ができたのは、進めていた事業がうまく回るようになって家族との時間が持てるようになったからです。

僕が仕事のことを話すようになったら、ママとの衝突は激減しました。日々、理解してもらえるように説明することで、伝える力もついていったんです。

今では、事業を大きくするために、こういう設備が必要で、いずれ回収できる時が来るから、そのために今のフェーズがあるんだって、一から十まで解説しています。

心配事も、言った方が逆にママは安心してくれるし、一緒に悩んでくれる。カッコつけずにもっと早くこうすればよかったと思います。

人を笑わせることには一生懸命だったのに、何かを話して分かってもらうことには、おざなりだった。伝えるという意味ではどちらも同じなのに、僕はできてなかった。

「家族だから分かってくれるだろう」は甘えだった

説明というのは最終的に相手が理解するのがゴールなわけで、こちらがいくら時間を費やして長々と喋っても、向こうが「?」を残したままなら意味がない。

森三久『僕の自慢のヤバい家族 子育ての常識を捨てたらみんなの笑顔が増えました』(KADOKAWA)
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だから仕事の内容にしても、自分が外でどんなことをやっているのかを、ママが飲み込みやすいよう、解像度をあげて話すようにしました。どんなことでも、なんでもかんでも話しています。

僕たち人間って一日一回は必ず喋ってると思います。だから、どんな文字、どんな言葉を使うかで全ての結果が変わってくるんですよ。

僕は、外では社員や取引先に伝えることをしているのに、家族にだけ伝えることをしていなかった。家族だから分かってくれるだろうというのは甘えで、家族だから伝えなくていいわけじゃない。

だからママにも娘たちにも暴走ブラザーズたちに対しても、伝わるまで伝える。初めは分かってもらえなくても、いろいろな方法で、タイミングを見て何度も何度も伝える。伝えたつもりじゃなくて、きちんと伝える。

伝えることができるようになると、好きな人を好きにさせられるかもしれないし、取引先に契約をもらえるかもしれない。

「伝える」を意識してから、家族がさらに仲よくなりました。

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