幸せに生きるためには何が必要なのか。YouTubeチャンネル「森ケの日常」(チャンネル登録者数85.1万人)を配信する森三久さんは「以前はとにかく働いて稼げば幸せになれると思い込んでいた。だが娘のある一言をきっかけに、幸せとは何か、考え方が変わった」という――。

※本稿は、森三久『僕の自慢のヤバい家族 子育ての常識を捨てたらみんなの笑顔が増えました』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

夕暮れ空で親の手を握る少女のシルエット
写真=iStock.com/Nadezhda1906
※写真はイメージです

借金を背負って蒸発したダメ親父

僕の親父は絵に描いたようなクズで、ドラマでよくある借金、暴力、女が大好きな、今皆さんが想像してるような典型的なダメ親父です。

ある日僕が家に帰ると引っ越し業者が来ていて、荷物を運び出していました。オカンは、僕に何も言わずに実家に弟と妹を連れて出ていきました。

僕が物心ついてからは、うちはずっと貧乏で、家にお金があったことは、一度もなかった。親父がやっていた商売は、景気のいい時もあったと思うけど、儲かっていたとしても、一回も家にはお金を入れてくれなかったとオカンが言っていました。いつも「事業が軌道に乗るまでもう少しだ」みたいに言い訳していましたが、僕が中学生の時、親父が借金を背負って蒸発しました。

オカンは実家に帰り、親父はいなくなったので、僕はじいちゃんとばあちゃんと暮らすようになりました。

漫画やドラマでよく、貧乏が嫌で頑張ったみたいなストーリーがありますが、僕もそんな感じで、貧乏から早く抜け出したくて、じいちゃん、ばあちゃんにも早く親孝行がしたくて、とにかく早く稼げるようになりたいと思いました。