「やさしさ」を装いながら風評を広めている
たとえば、弱者に寄り添う「やさしさ」を装いながら、実際には風評を広めたり、当事者の自立を阻んだり、問題の解決を遅らせているような人々に対しては、ファクトとエビデンスを示したうえで、「風評加害者」と指摘することなどは極めて有効だ。
彼ら彼女らが事あるごとに隠れ蓑にしてきた「やさしさ」「弱者性」「被害者性」を無力化させ、問題を温存し続ける「加害者」としての実態を衆目の前に暴き出すだろう。
「コミュニティノート機能」の有用性
また最近、Xにおいては、2023年7月に実装された「コミュニティノート機能」の有用性が特に注目されている。これはユーザーの中から志願してコミュニティノートに登録した不特定多数の参加者によって行われている制度だ。
投稿にコミュニティノートをつけられた側はこれを消すことができず、すべてのユーザーに公開される。この機能により、反論を無視したり、エコーチェンバーに閉じこもったままで不正確な情報のみを一方的に垂れ流すことができなくなった。
コミュニティノートの表示は単純な多数決に拠らない。過去の評価において、評価が相違することのあった協力者の間で「役に立つ」という評価が一致することがノートには求められる。
Xルールに違反しているケースを除き、Xの運営側がノートの作成や評価を行ったり、ノートに介入したりすることもない。
透明性を重視するため、すべての協力者は毎日公表され、ランキングアルゴリズムは誰でも調査できるようになっている。これによって、評価や主張のイデオロギー的な偏向をある程度緩和できる。
そのうえで、情報提供者の実名が明らかにされるわけではないため、反論が不当な圧力や誹謗中傷、報復といった実力行使によって封じられることも防止できる。