クリスマスにも練習に励んでいた
何が正しいのかを考えて行動できる人がオトナだと思いますし、(中略)制限をかけて行動することは大事なのかなと思っています。(『大谷翔平 野球翔年Ⅰ 日本編2013-2018』文藝春秋)
野球選手というと、かつては夜遅くまで飲み歩くようなイメージがありましたが、大谷翔平は日本にいた頃からほとんど外食もせず、飲み歩くこともしませんでした。
先輩に誘われれば、たまにはつきあいで軽く飲むことはあったようですが、せっかく時間をかけてトレーニングをしたにもかかわらず、それが1、2杯のお酒で台なしになることを警戒していたようです。
クリスマスなど世の中が浮かれているときも練習に励んでいたといいますから、大谷の厳格さは徹底しています。
「楽しいより正しいで行動しなさい」
なぜそこまでストイックになれるのでしょうか?
花巻東高校時代、大谷は監督の佐々木洋から「楽しいより正しいで行動しなさい」と教えられています。
外食もお酒も遊びに行くことも楽しいことなのに、それらを我慢してきつい練習に取り組むのはしんどいでしょう。
けれども、その際、大谷は「何が正しいか」という基準で選択をします。
成長するためには「何が正しいか」を自問して、楽しいことをやろうとする自分に制限をかける。それができるのが「オトナ」なのだ。
大谷はそんなふうに考えているのです。