多くの意味で、北朝鮮はずっと国際社会の予想を裏切ってきた。
そして今後もそうであり続ける可能性は高い。
10年後には、今より軍事的に強い国になっているかもしれないが、国民は貧困にあえぐ「無法者国家」のままだろうと、ヨは言う。
北朝鮮の経済がある程度開放される可能性はある。
ただ、アメリカは北朝鮮の経済改革を支持しても、核の放棄を求める姿勢は変わらないだろう。
一方、中国とロシアは「11年に金正日が死去したときのような不安定と混乱を懸念している」と、アムは語る。
「中国とロシアは北朝鮮が自分たちにとって好ましい同盟国あるいはパートナーである限り、経済改革を支持するだろう」
とはいえ、世界は変化しており、人々の認識も変化している。
北朝鮮自身にとって、どのような未来が待っているかは分からない。
だが、欧米諸国にとって、北朝鮮は限定的な脅威から、より大きな問題の危険な一部へと急速に変わっていくだろうと、スミスは警告する。
当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら