考え抜いたら、ひとまず寝てみる

では、こうした脳を休ませながらも創造力を発揮するための感覚を、誰もが実践することはできるのでしょうか。

茂木健一郎『脳をしっかり休ませる方法』(三笠書房)
茂木健一郎『脳をしっかり休ませる方法』(三笠書房)

結論からいえば、誰もができる、とっておきの裏ワザがあります。

それは、何か新しいものを生み出そうとしたり、課題をクリアしたりするのに行き詰まってしまったときには、とりあえず寝てしまうということです。

これを、英語では「sleep on it(一晩寝かせて考える)」といいます。

まずは、とにかく考えに考え抜いてみる。そこからパッと脳をオフにして寝てしまうのです。

すると、目が覚めたときに、不思議と脳のなかで整理がついているという経験をすることができるようになります。

ただし、ここで気をつけていただきたいポイントがあります。

それは、単純に「ちょっと脳が疲れたから寝よう」というような、無気力でいるということと、脳を休ませるということはまったく違うということです。

脳を休ませるということは、常に頭のなかでは何かを探しているのです。それは、思考停止しているというよりは、無意識のなかで脳が疾走し続けているというイメージに近いかもしれません。

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