80億円を投資して物流センターを13拠点

セコマのここがすごい! ①都市部と遠隔地で配送を使い分け

広大な北海道は、札幌周辺のように人口が集中するエリアもあれば、人がまばらな地域もあります。しかし、セイコーマートはどのエリアにもくまなく店舗展開しています。

セイコーマートの店舗
写真=iStock.com/winhorse
※写真はイメージです

そうすると、人口の多寡によって、エリアの物流効率には差がつきそうなものですが、セコマグループは全道をくまなくつなぐ物流ネットワークを構築しています。

いったい、どうやっているのでしょうか。

同社では、1997年から2003年にかけて、80億円の投資により、釧路、旭川、函館、稚内、札幌、帯広の順に、自前の物流センターを建設していきました。現在、13拠点まで拡大しています。

このうち、釧路は、冷凍、冷蔵、常温に対応するフルラインのセンターです。チルドについては全センターで扱い、保管、仕分け、出荷に対応しています。

配送は、都市部と遠隔地向けで、頻度も含め、使い分けています。

たとえば、都市部では、温度帯別に1日2~3回の配送。遠隔地向けは、1台のトラックに各カテゴリーの商品を混載し、1日1回の配送です。

冷凍は週3回、チルドは毎日の配送。弁当については「ホットシェフ」を主にしています。

バックヤードを大きくして納品頻度を下げる

在庫スペースをほとんど持たない、現在、コンビニの主流となっている店舗スタイルと違い、バックヤードを大きくとっています。北海道は他の地域に比べ、地代が安くすむということもあるからでしょう。バックヤードがある分、納品頻度を下げることができます。

配送トラックは240台(グループ会社および、協力会社所有を含む)。グループ会社、セイコーフレッシュフーズがその運用を任されており、走行距離は1日延べ7万キロ。配送ルート数は、札幌便が111ルート、旭川便が25ルート、釧路便が28ルートあります。