子どもから「死にたい」と言われたら、どう返せばいいか。児童精神科看護師のこど看さんは「とっさに『死にたいなんて言っちゃダメ』と言いたくても我慢したほうがいい。なぜそう思うのか、“TALKの法則”を使って真剣に話を聞くべきだ」という――。(第3回/全3回)
※本稿は、こど看『児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
子どもから「死にたい」と言われたらどうするか
もし、子どもから「死にたい」と言われたら、あなたならどうしますか?
なかなかないことではありますが、びっくりして「死にたいなんて言っちゃダメ」と説教するでしょうか。「おいしいものでも食べに行こう!」と話をそらすでしょうか。
これらは、子どもの気持ちを無視し、子どもの「死にたい気持ち」を認めたくない自分の安心を優先した対応といえます。とはいえ、このような対応をとりたくなる大人の気持ちも十分理解できます。大切な子どもから突然「死にたい」と言われたら、誰だって大きく動揺し、悲しみや不安でいっぱいになり、冷静な対応なんてできないでしょう。
では、子どもから「死にたい」と言われたときの対応法を知っていたとしたらどうでしょう? 少なくとも、子どもの発言を否定するような対応にはならないはずです。子どものためを思い、この記事を読んでいただいているみなさんにこそ、子どもの「死にたい」を冷静に受け止めるための方法を知ってもらいたいのです。