電車で下痢になる人は「過敏性腸症候群(IBS)」の疑いがある

通勤電車に乗っていて、仕事が嫌だなと思っていると、ストレスで急にお腹が痛くなる……。といったことは誰にでもあるはずです。

製薬会社の調べによれば、2人に1人はそういう経験をしているようです。

駅のトイレに駆け込んだものの、トイレが使用中で大変な思いをしたという人も少なからずいるでしょう。

そんな時に下痢止めの市販薬があれば……と考えがちですが、下痢止め薬は必要最低限の利用に止めておくのが正解です。

電車で下痢になる人のほとんどは、過敏性腸症候群(IBS)の疑いがあります。

日本人の1割は過敏性腸症候群

最近、腸脳相関といって、腸と脳が密接につながっていることが、さまざまな研究によって明らかにされています。

腸からの指令で、脳が変調をきたすこともありますが、脳からの指令で腸が変調をきたすこともあります。

過敏性腸症候群というのは、脳からの指令で腸が変調をきたす症状を指しています。

この症状の特徴は、内視鏡や血液検査でがんや炎症などの異常がないにもかかわらず、下痢や便秘、腹痛などの消化管機能の異常が起こる、という病気です。

日本人の1割ぐらいが、過敏性腸症候群だと言われています。

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小腸や大腸などの消化管の動きは自律神経が司っています。しかし、ストレスによって自律神経が乱れ、腸管の蠕動運動が活発になり、便の通過速度が速くなると、水分を腸で吸収できず、下痢として出てしまうということになります。

お腹を冷やしてしまうと下痢を起こす場合があります。これは自律神経のバランスが崩れたり、腸管の筋肉が緊張しているので、症状が辛いときは、下痢止め薬を使っても問題はありません。

ただし、下痢止め薬を使っても48時間以内に症状が改善しない場合は、原因を特定し最適な医療を受けるために病院を受診してください。

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