※本稿は、森由香子『ダイエットしたい人のやせるキッチン』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
甘い物はどうしても食べたくなってしまうもの
改めて言うまでもなく、甘い物は太ります。太りたくないのであれば、できるだけ食べる量を減らすにこしたことはありません。
でも、甘い物を食べてはいけないと思えば思うほど、どうしても食べたくなってしまうものです。
それは、単に意志の問題ではありません。実は、甘い物には中毒性があるのです。
砂糖には、幸福感や癒しを感じさせるドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンといったホルモンの分泌を促す働きがあります。だから、甘い物を食べると脳は快感を感じ、思わずほっとします。これが癖になると甘い物中毒に陥り、どうしても甘い物が食べたい! といった衝動を抑えられなくなってしまうのです。
そんな甘い物中毒を断ち切るにはどうしたらいいでしょうか。
簡単です。甘い物を家の中に置かないようにすればよいのです。一念発起して、「家では甘い物は食べない」と決めてしまいましょう。
ただし、さすがにそれだけでは味気ないので、たとえば週に1回外出先でなら食べてもよいと、自分の中でルールを決めるのです。
冷蔵庫などにストックしておいた甘い物を家で食べるより、カフェでケーキなどを食べれば、満足感や特別感も高いでしょう。家で食べるのを我慢する励みにもなるはずです。1週間我慢したご褒美として、甘い物を楽しむ時間を作りましょう。
何よりまずは、冷蔵庫やキッチンの棚などに甘い物を置いておかないこと。家族にも協力してもらって、お土産などで甘い物は買ってこないようにお願いしておくとよいでしょう。
朝食を前の晩に用意しておくだけでやせる理由
朝は少しでも寝ていたい、いろいろやることがあって忙しい……。そんな理由で、ついつい朝食を抜いたりしていませんか。
やせたいのであれば、朝食抜きは絶対にNG! こうした習慣を続けていると、人はどうしても太りやすくなります。
朝食を抜いてしまうと、どうして太りやすくなるのでしょうか。食べる量が減っているのだから、その分やせるはずだと言われる方がいますが、人の体重の増減は、それほど単純ではありません。
まず、朝食を食べると、筋肉でできている胃腸の働きが活発になり、体温が上がるため、基礎代謝量が増えます。それだけカロリーを消費しやすくなるということです。
反対に朝食を抜くと、体温が上がりにくくなるだけでなく、昼食時に血糖値の急上昇を招きます。
そもそも朝食を抜くと、どうしても昼食をたくさん食べてしまいがちです。人間の体は一定の血糖値を保とうとするため、朝食を食べないでいると、アドレナリン、コルチゾール、グルカゴンなど、血糖値を上げるホルモンの分泌が活発になります。そこに昼食をたくさん食べると、ホルモンの効果もあって血糖値が一気に上がってしまうのです。
その結果、インスリンもたくさん分泌されてしまいます。インスリンには血液の中にある糖を体脂肪として蓄えてしまう働きがあるため、どうしても太りやすくなるのです。
ですから、朝時間がない人は、起きたらすぐ食べられるように、前の晩に翌日の朝食を用意して冷蔵庫に入れておきましょう。続けていれば、やせやすい体質に近づいていきます。