「知事は頑張っている」と誤認する新聞各紙のインタビュー

2019年当時、川勝知事の立場は、リニア建設は「県民の生死に関わる」影響をもたらし、「静岡県の6人に1人が塗炭の苦しみを味わうことになる」として、「ルート変更を考えたほうがいい」と提案するなど、真っ向からリニア建設に反対していた。

つまり、「県民62万人の命の水を守る」立場を優先していた。

筆者も、川勝知事の「命の水を守る」立場を頭から信じ込んでいた。

静岡県庁2階に掲げられた書「命の水」
筆者撮影
静岡県庁2階に掲げられた書「命の水」

ところが、リニア問題を追っていくと、さまざまな疑問が生じて、川勝知事の「嘘」が次から次へと明らかになった。

2022年夏、「62万人の命の水を守る」が真っ赤な嘘であることを調べて、『知事失格』(飛鳥新社)を上梓した。

それでも、川勝知事はいまでも「命の水を守る」を使っている。県民の多くは、川勝知事の「嘘」をそのまま信じ切っている。

正月の新聞各紙で、リニア工事から「南アルプスは救われた」「南アルプスはほっとしている」などの発言を読めば、県民の多くは、南アルプス保全に川勝知事が真剣に取り組んでいると誤解してしまうだろう。

川勝知事は「自然保護」など頭の片隅にもない

実際は、川勝知事はリニア問題の言い掛かりに南アルプスを使うだけで、南アルプス保全で何らの取り組みを行う意欲さえない。

川勝知事が自信たっぷりに述べた「解決策」や「腹案」同様に、「南アルプス保全」に実際の中身は何もない。「嘘」を平気でついているに過ぎない。

当事者であるJR東海がちゃんと対応できなければ、リニア開業などいつになるのか全くわからない。

ことしも反リニアに徹する「川勝劇場」の幕が開いた。

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