「失恋と失業を一緒に味わうような気持ち」
そのように語っていた鴨野さんだけに、安倍元首相の銃撃事件後、岸田首相が「関係断絶」を宣言して、多くの自民党議員が手のひら返しで「教団とは知らなかった」「もう関係をもたない」などと言い始めたことはショックだった。
その複雑な思いについては、チューリップテレビから「政界と教団をつなぐキーマン」と追及された時に受けた「単独インタビュー」でも吐露している。
「私たちが選挙の時に自民党が推薦をしなかった知事(候補者)とか、ほかの市長(選)でも自民党が推薦しなかった市長候補、そうした先生方を応援してまいりました。そういう先生方から関係を切ると言われて。まあ私は、失恋と失業と一緒に味わっているような非常に残念な気持ちであります」(チューリップテレビ 22年9月28日)
この言葉に象徴されるように、鴨野さんにとって「選挙」とは教団関連団体代表理事という仕事的な立場だけではなく、「恋」のように無償で情熱を傾けられるものだったのだろう。