思っていることはストレートに伝えるべき

なお、メールではなく口頭で挨拶する場合ですが、接点のあるお客様に対しては「先週、名刺交換させていただいた○○です」とお客様が思い出せるきっかけをつくりましょう。

もちろん、まったくの新規の場合は、さすがに「いつもお客様のことを考えている○○です」と言うのはおかしいので、「このエリアを担当している○○です」といった感じでいいでしょう。ポイントは、お客様にいい印象を与えることです。心の中で思っているのではなく、お客様にしっかり気持ちを伝えてください。その姿勢は、きっとボディブローのようにお客様の心に効いていきます。

・POINT
メールなら、自分の思いをストレートに書いても受け入れられやすい

【お客様が思わず承諾してしまう伝え方】

×ありがちなフレーズ

おススメの商品です。ぜひご検討ください

○心が動くフレーズ

お客様が考えているご希望に非常に近い商品があるのですが

営業パーソンから「おススメです」と言われても、「どうせ他の人にも同じことを言っているのだろう」と思われてしまいます。これではアポイントはとれません。その一方で、「お客様が考えているものと近い」と言われると断りにくくなります。ちょっとした言い方の違いでアポイントの取得率が何倍も変わるのです。

私が住宅営業をしていたときのことです。2組のお客様と商談をしていたのですが、両者とも30代で4人家族、予算や建物の希望も似通っていました。お客様Aさんは、すでに数回商談をして、家の間取りや予算も煮詰まってきています。

「おススメの~」と言っても客には響かない

「完成に近い建築現場があれば見たいのですが」と言ってきたので、会社で企画した現場見学会にお誘いすることにしました。

家の模型とビジネスマンのイメージ
写真=iStock.com/bee32
※写真はイメージです

私「おススメの物件があるので、いかがでしょうか?」

お客様「いいですね。ところで間取りはどのような感じでしょうか?」

私「南玄関ですが、40坪の大きさで和室があるタイプです」

お客様「あぁ、そうですかぁ。和室は考えていないので、今回はやめておきます」

私「そうですか。わかりました」

このお客様Aさんは、和室を設置せずに大きいリビングを考えているということもあり、話に乗ってきませんでした。まあ、しかたがありません。