中学校の数学で学習する「素数」には未解決の多くのナゾが存在する。パンサー尾形貴弘が難解な数学の世界を大真面目に解説するNHKの知的エンターテインメント番組「笑わない数学」の放送内容を再構成した書籍より、一部を紹介する――。

※本稿は、NHK「笑わない数学」制作班編『笑わない数学』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

カジュアル衣料品販売「GU(ジーユー)」の次世代型店舗「GU STYLE STUDIO」のオープニングイベントに出席したお笑いトリオ「パンサー」の尾形貴弘さん(東京都)=2018年11月29日
写真=時事通信フォト
カジュアル衣料品販売「GU(ジーユー)」の次世代型店舗「GU STYLE STUDIO」のオープニングイベントに出席したお笑いトリオ「パンサー」の尾形貴弘さん(東京都)=2018年11月29日

最も基本的な数「素数」

「素数」は中学校の数学で学習することが多いですが、その意味を覚えていますか?

素数とは「1と自分自身でしか割り切れない自然数」です。

具体的には

2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、……

といった数です。

素数は無限に存在することが、古代ギリシャの数学者ユークリッドによって証明されています。

また、素数は「数の原子」とも呼ばれています。その理由は、どんな数でも素数の掛け算に分解(素因数分解)できるからです。

例えば、10=2×5、30=2×3×5のように分解できますね。

このように、素数とはすべての数のもとになっている最も基本的な数なのです。

この最も基本的な数である素数には多くの謎(未解決問題)が存在します。

例えば、次の「ゴールドバッハ予想」があります(図表1)。

【図表1】ゴールドバッハ予想
出所=『笑わない数学

この予想について、4から順に確かめてみましょう。

4=2+2
6=3+3
8=3+5
10=3+7 もしくは 10=5+5

10までは確かに2つの素数の足し算で表せますね。

もっともっと大きい数も2つの素数の足し算で表せるような気がしますが、ゴールドバッハ予想は今もなお素数に関する謎の1つなのです。

なぜ「気まぐれな並び方」をしているのか

他にも、3と5、5と7、11と13のように仲良く隣り合っている素数のペア「双子素数」に関する次の謎があります(図表2)。

【図表2】双子素数の謎
出所=『笑わない数学

このように素数には多くの謎が存在するのです。

その謎の中には、何世紀もの間、天才数学者たちを悩ませてきた素数最大の謎があります。それは、次の「素数の並び方」に関する謎です(図表3)。

【図表3】素数最大の謎
出所=『笑わない数学

次の表は自然数を1から200まで並べ、素数に色をつけたものです(図表4)。

どうでしょうか? 素数が現れるタイミングはとっても気まぐれで、ばらばらだと思いませんか?

【図表4】1から200までの素数
出所=『笑わない数学

数の原子とも呼ばれ、すべての数の基礎となっているはずの素数なのに、なんでこんなに気まぐれな並び方をしているのか?

この謎は何世紀もの間、数学者を悩ませてきました。

ここでは、数学者たちからも一目置かれる3人の天才数学者が、この「素数の並び方」の謎に挑んだ歴史を紹介いたします。