なかなか言えない「わたしは入りません」
これらを考えると、この母親が希望通り断れるかどうかは、心もとない気がします。PTAを取材する新聞記者の堀内京子さんは、小学校の説明会でひとりの母親として、多くの保護者や教師の面前で手を挙げ、「PTAは入退会自由ですよね?」と質問したときのことを次のように書いています。
「新聞記者の仕事をして20年、社長会見や大臣会見で食い下がることはあった。でも人生の中で、あのPTA説明会でのたった一つの質問ほど、口が乾かわき、舌が思うように回らなかった経験はない」(『PTAモヤモヤの正体』2021、筑摩選書)。
知識・スキル・経験のある人でさえそうなのですから、「よく知らないけどなんとなくイヤだなぁ」と思っている一般の保護者が断るハードルはどれほどでしょう。「参加は任意。だからわたしは入りません」は、それ自体は正しいけれども、なかなかいえない言葉なのです。
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