運のいい人は、みなと協力できる社会性を持っている
つまり、現生人類が生き延びたのは、ネアンデルタール人より社会性に長けていたからだ、という見方が有力となってきています。
男性ひとりが生き延びるのは、弱い女性や子どもを含めた共同体が生き延びていくことより簡単です。自分さえ強くなり、オオカミなどの敵から逃れ、自分だけの食料を確保できれば、それで生き延びることができる。しかしヒトとして種を残していくためには、弱い女性や子どもも守らなければいけない。共同体として生き残らなければならない。そのためには、みなで協力して生き延びようとする社会性が必要になってきます。
ネアンデルタール人は、その社会性をもっていなかったために、進化のゲームで負けてしまったというのです。
会社や個人の商店などをみてもそうですが、生き残るというのは、ひとつの運のよさといえますね。
そしてその生き残りのコツを、ネアンデルタール人と現生人類の脳の差が教えてくれるのです。
そのコツとは、他者を思いやること。自分さえよければいいと考えるのではなく、お互いを思いやり、みなで協力して生き延びようとする社会性をもつことなのです。
運気を上げるコツは「他人を素直にほめる」
運のいい人は、他人をほめるのが上手です。
しかも、ただほめるのではなく、他人のよさを素直にほめるのです。さらに、「すごいな」「素敵だな」などと思ったことを、すぐに本人に伝えます。
たとえば友人の着ている服が素敵だなと思ったら、その場で「今日の服、すごく素敵だね」と言います。友人の考え方がすばらしいなと思ったら「そういう考え方ができるってすごいね」と言うのです。
他人を素直に正しくほめられる人は、他人から好かれるようになります。
アメリカ人のウォリス・シンプソン(1896~1986年)という女性をご存じでしょうか。
彼女はイギリス国王エドワード8世と「王冠をかけた恋」に落ちた女性として一躍有名になりました。
ウォリス・シンプソンとエドワード8世は結婚を望みますが、彼女に離婚歴があり、ふたりが交際を始めたときにはまだ人妻だったことなどから、イギリス王室をはじめ、首相、そして国民の大多数が結婚には反対。
エドワード8世は国王の座をとるか、ウォリス・シンプソンとの結婚をとるかという選択を迫られ、結局、国王を退位してしまうのです。このことは当時「20世紀最大のスキャンダル」ともいわれ、日本の新聞でもトップニュースで報じられました。
ところで、エドワード8世が国王の座を捨ててまで一生を共にしたいと願ったウォリス・シンプソンという女性の魅力は何だったのでしょうか。