利用開始後も車をアップグレードし続けられる新サービス
新型プリウスについては、KINTO Unlimitedという新たなサービスが設けられ、その第一弾としてKINTO専用車両のUグレードが用意されている。このUグレードには市販の新型プリウスとは異なる仕様が採用されており、その最大の特徴の一つが、車のハードとソフトの両方を、利用開始後にもアップグレードできるようになっていることだ。
その上、このUグレードを利用すれば、KINTOの料金は車両価格が同水準の旧型プリウスと比べて月額でおよそ6000円、率にして10%ほど割安となる。なお、この比較の前提にあるKINTOの料金には、車両本体の料金に加えて、自動車税、自動車保険(自賠責保険・任意保険)、車検、メンテナンス、オイル交換などの維持費も含まれている。
この条件で新型プリウスUグレードを、KINTOの初期費用フリープラン5年契約で利用すれば、単純計算で新型なのに旧型よりも35万円ほどお得になる。KINTOは、人気の新型プリウスを、発売と同時にリーズナブルに利用できるプランを用意していたのである。なお、車両の残存価値は一律ではないので、車の乗り方しだいでは、5年後に筆者の推定の通りとはならないこともあり得る点には注意が必要である。
それにしてもなぜ、新型にもかかわらず割安というサービスが実現できてしまうのか。サブスクのKINTOでは、契約後も顧客との関係が続く。KINTOの新型プリウスUグレードでは、そこにアップグレードやコネクティッド技術を活用することで、車両の残価が高まることを見越した料金設定を行っている。つまり、アップグレードなどによる二次流通時の価値の上昇を織り込んで、料金を引き下げているのである。仮に利用終了後に中古車としての価値が高まるのであれば、月額料金をその分引き下げることができる。