「プロ」とは特定の業界でしか通用しない存在

私は麻雀の代打ちをしていた20年間、一度も負けたことがなかった。

麻雀界では著名なプロと対戦したことも幾度もある。しかし、プロに負けなかったからといって、私は自分のことをプロだと思ったことは一度もないし、むしろプロになんか絶対なりたくなかった。ずっとアマチュアのままでいいと思ってやってきた。

それは、プロというものは特定の業界でしか通用しない存在であり、そんな小さな土俵の上に立つ専門家にはなりたくないと考えていたからだ。

専門家というのは、自分が生息している世界では生き生きしていても、ほかの分野に行くと途端に水を絶たれた魚のようになってしまうものである。

専門領域を超える「アマチュア精神」

だが、専門家のなかにはその道を極めることで、ほかの道にも通じる感性を育んだり、そうした考え方ができる人がたまにいる。そういう人は、専門領域を超えて自らの能力を発揮できるアマチュア精神を持っているのだ。

自分の専門にしがみついてプロフェッショナルと自認しているような人は、プロとしては二流だと私には感じられるのである。

プロというのは自分の専門領域に関するマニアであり、オタクである。プロという意識にとどまっている限り、視野は狭くなり、柔軟性にも欠けがちだ。

真のアマチュアリズムはプロを凌駕りょうがする。そんな意識でものごとに向き合ってもらいたい。