「天然」「抗酸化作用」「免疫力」…要注意のキーワード

ニセ科学を見抜くセンス』(新日本出版社)、『暮らしのなかのニセ科学』(平凡社新書)などの著書がある理科教育の専門家、左巻健男によると、ニセ医学はアトピーが治る、がんにならないなど病気の不安心理につけ込み、疑似科学の衣で科学っぽい雰囲気を出し、体験談や仮説的な説明で根拠があるように装う。メディアを通して広まるあやしい健康情報は、シンプルで直観的で分かりやすく、いったんあるニセ医学がよいと思うと、あとは確証バイアスが働いてますますはまっていく。陰謀論にはまるのと同じようなプロセスだ。

疑似科学、ニセ医学でだまそうという商品には、説明にいくつかのキーワードが見られるという。「波動」「共鳴」「抗酸化作用」「クラスター」「エネルギー」「活性」「免疫力」「即効性」「万能」「天然」などだ。これらの言葉があったら、あやしい可能性が高い。

どれもあるあるで、思わず納得してしまった。同じ言葉が科学にあっても、疑似科学では意味が変えられたりしているそうだ。気をつけよう。

「ダイエットを期待させる商品には注意」食品安全委員会のメッセージ

食品安全委員会は2015年12月に、健康食品について19のメッセージを国民に向けて発表した。

読み終わったら、健康食品がみな体に悪そうに感じてきた。少なくとも疑似科学をこれ以上はびこらせないためには、機能性と安全性に信頼のおける商品を選ぶようにしたい。人の評判だけで売っている「いわゆる健康食品」は避け、最低でも科学的データのある機能性表示食品を買うのはひとつの手だ。

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