もうひとふんばりするコツは「ののしり言葉」

人間の心はとても弱いものですが、それでも歯を食いしばって頑張らなければならない状況はいくらでもあります。だれにでも、「今日中にどうしてもこれだけは終わらせておきたい」と思うことがあるのではないでしょうか。

心がくじけそうなとき、もうひとふんばりするコツを知っておくと、とても便利ですよね。

「そんなに都合のいい方法があるのか」と思われるかもしれませんが、実はあるのですよ。ちょっと品のない方法なのでご紹介するのもはばかられるのですが、いざというときのお守り代わりに覚えておくとよいかもしれません。

その方法とは、汚い言葉を口にするのです。人をののしるときに使う言葉なので、「ののしり言葉」とも呼ばれています。アメリカの映画を見ていると、登場人物が口にする「ファック!」とか「シット!」という言葉がそれにあたります。日本語で言えば、「クソッ!」でしょうか。

先ほど怒りの言葉を口にすると恐怖に打ち勝つことができるとアドバイスをしましたが、怒りの言葉は、人を我慢強くさせ、もうひとふんばりさせるときにも効果的な言葉なのです。

汚い言葉を口にしていると男女問わず我慢強くなる

英国キール大学のリチャード・ステファンズは、しびれるような冷たさの水の入ったバケツにできるだけ手を突っ込んで我慢してもらうという過酷な実験をしてもらったことがあります(最大5分間)。限界だと思ったら手をバケツから出すのです。

ただし、その際、半分のグループには、ののしり言葉を口にしてもらいました。「クソッ、クソッ、クソォ~!」という感じでしょうか。残りの半分のグループは、黙ったままで我慢できるまで耐えてもらいました。我慢できた時間を計測すると、図表1のようになりました。

汚い言葉を口にしていると、男性でも女性でも、我慢強くなることがわかりますね。

つらいことをするときには、どうも汚い言葉が効果的らしいです。重いものを運ばなければならないとか、つらい仕事をするときには、「クソォ~!」と声に出すのがいいようですね。

ちょっと下品な方法ですが、“こんな方法もある”ことを知ってもらうためにご紹介しました。