多少高くてもメルカリでユニクロを買う

このアンケート結果からはいろいろなことが考えられます。

まず、2013年のスタート当初とそこから10年が経過した現在では利用者人口が爆発的に増えていることからすると、スタート当初は先端層だけが利用し、今は大衆層が利用していると考えられます。そのため、先端層のみが利用していたスタート当初は「要らなくなった高額ブランド品を処分する場」だったのが、大衆に浸透して利用者数が増加したことによって「要らなくなった日常使い品を処分する場」へと変わりました。

大衆層の日常使い品として最も利用されているのがユニクロですから、必然的にユニクロの取引数量も増えることになります。6位のジーユーも同様です。

高校生くらいの子を持つ繊維業界の社長が「子供たちはユニクロやジーユーを買うことに全く抵抗感がない。欲しい商品なら店頭値下げ価格より高い値段であってもメルカリで買うこともある」と言っていたことがあるくらい、大衆層のブランド観の変化が伺えます。

さらにもう一つ別のアンケート結果でもユニクロとジーユーの強さがわかります。

トップス、ボトムス、アウター、ワンピースの4部門でユニクロが1位

STANDING OVATIONが発表した2023年上半期(1月~6月)の「ミレニアル世代が着用しているファッションブランド」ランキングによると、トップス、ボトムスでは2人に1人が「UNIQLO」を選んだ。調査対象はミレニアル世代に該当する1980年~1995年生まれの女性ユーザー8718人で、ブランド数は4万5496。(「ネットショップ担当者フォーラム」より)

とあります。これは2023年現在で28~43歳のミレニアル世代女性を対象としたアンケート調査の結果になります。着用しているブランドをトップス、ボトムス、アウター、ワンピース、シューズ、バッグの6部門で集計したところ、トップス、ボトムス、アウター、ワンピースの衣料品4部門において1位ユニクロ、2位ジーユーが独占しています。

もちろん、このトップス、ボトムス、アウター、ワンピースという分類はかなり大ざっぱで、ビジネス向けトップスとデイリーカジュアルのTシャツがひとくくりとされている可能性が極めて高いと感じられますし、ボトムスとてスカートもズボンもショートパンツもひとくくりにされている可能性が極めて高いと考えられます。アウターも同様でウールのコートもダウンブルゾンもひとくくりにされていることでしょう。

しかし、それでも衣料品4部門において1位ユニクロ、2位ジーユーという形で独占してしまうというのは、並みの強さではありません。圧倒的な支持率の高さです。