自分ひとりが頑張るだけではいけない、本当に必要なのは人を動かす力だということを失敗から身をもって学びました。人を動かす力は、机上で学ぶことはできません。戦略を練って長期目標を示し、人事配置を考えてチームをつくり、予算取りをし、想定外のことに対応する。こういったことは実践しないと身につかないものです。

管理職に求められる資質に、男女差はまったくありません。女性は男性に比べて、こうしたトレーニングが足りないだけです。会社では、女性は大事にされがちで、プロジェクトなどを任されることが少ないのではないでしょうか。また、女性の側も遠慮して、自分から手を挙げて「やります」と言う人が少ない。

リーダーの補佐役は心地がよいかもしれませんが、甘んじていてはダメです。とにかく手を挙げ、責任者になりましょう。最初から思ったようにいかなくても、経験を重ねることで人を動かす力はつくものです。

女性は勉強ができて優秀な人が多く、失敗を怖がり、失敗しそうなことを回避する傾向があるように思います。しかし、積極的にプロジェクトやチームを動かす経験を積み、手ひどい失敗もどんどんすべきです。自分自身が優秀であろうとすることを早く捨てましょう。

課長レベルまでの失敗なら、会社が潰れるほどのことは起こりえません。失敗を重ねて自分の強みと弱みをよく学んでください。