曖昧な質問だと、それなりの知識しか得ることができない

悪い例のプロンプト
「ビジネスで成功する方法教えて」

この質問は曖昧で具体性に欠け、詳細も文脈も明確ではありません。そのため、回答は一般的で広範囲な情報になり、求めている情報が得られない可能性があります。

この質問で得られた回答が以下です。

ビジネスで成功するためには、以下のポイントを考慮することが重要です。

目標設定と戦略立案
明確なビジョンや目標を設定し、それに沿った戦略を立案します。成功するビジネスは、具体的な目標を持ち、達成するためのアクションプランを策定しています。

顧客ニーズの理解
顧客のニーズを深く理解し、それに応える製品やサービスを開発することが重要です。顧客インサイトを獲得し、市場調査やフィードバックを活用して製品やサービスを改善していくことが求められます。

効果的なマーケティング
強力なブランドイメージを構築し、ターゲット顧客にリーチすることが重要です。デジタルマーケティング、ソーシャルメディア、コンテンツマーケティング、広告などの戦略を活用して、リーチを拡大しましょう。

優秀なチームの構築
成功するビジネスは、優秀なチームを持っています。チームメンバーの採用や育成に力を入れ、チームワークを強化し、効率的に業務を遂行できる環境を整えましょう。

財務管理
収益性を確保し、資金繰りを適切に管理することがビジネス成功の鍵です。予算管理やコスト削減に努め、適切なタイミングで資金調達を行いましょう。

継続的な改善と革新
市場や業界の変化に適応し、常に新しいアイデアや技術を取り入れることが重要です。競合他社や新興企業に取り残されないよう、継続的な改善と革新を目指しましょう。

良い例の質問では、明確で具体的な情報が得られ、成功のためのポイントや関連する具体的なアクションについて理解できます。一方、悪い例では、曖昧な質問により具体的な情報が得られず、ビジネス成功に関する一般的な知識しか提供されません。

使い勝手のいい「フォーマルなトーンで」といった指定

さらに抑えておくべきプロンプト設定のコツ

プロンプトの設定において、以下のポイントも有効です。

ニュアンスやトーンの指定
質問の際に、求める回答のニュアンスやトーンを指定することが有効です。例えば、「フォーマルなトーンで」や「親しみやすい口調で」といった指定を加えることで、回答が意図に沿った形で得られます。

クリエイティブな回答を求める場合、制約を緩める
逆に、クリエイティブな回答や新しい視点を求める場合は、プロンプトに制約を設けず、オープンエンデッドな質問を投げかけることで、意外な発見があるかもしれません。

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専門用語やジャーゴンを使う
専門的なトピックに関して質問する場合、専門用語やジャーゴン(特定のコミュニティで通じる言葉)を使って質問することで、より専門的な回答を得ることができます。ただし、過度に専門的な言葉を使うと、回答が理解しづらくなることもあるため注意が必要です。

参照元や引用を求める
質問の際に、具体的な参照元や引用を求めることで、回答がより信頼性の高い情報に基づいていることを確認できます。ただし、ChatGPTの知識は2021年9月までのものであるため、最新の情報や出典を求める際は注意が必要です。

これらのポイントもプロンプト設定において効果的ですが、最も重要なのは、状況に応じて柔軟にプロンプトを設定し、試行錯誤を繰り返すことです。その過程で、あなたにとって最適なプロンプト設定方法が見つかるでしょう。

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