自ら独身を選び、伸び伸びと生きている人の共通点は何か。イスラエルの社会学者であるエルヤキム・キスレフさんは「社会に横たわる独身差別に屈せず幸福に生きているシングルは、ポジティブな自己認識をもっている。そのような自己認識は、自信、楽観主義、自分には価値があると思えることの3点によって構成される」という――。
※本稿は、エルヤキム・キスレフ(著)、舩山むつみ(訳)『「選択的シングル」の時代 30カ国以上のデータが示す「結婚神話」の真実と「新しい生き方」』(文響社)の一部を再編集したものです。
独身差別に屈せず幸福な「新しいシングル」の正体
シングルの人たちに対するあからさまな文化的嫌悪が存在し、また、結婚していない人たちを差別する政策まで定められているにもかかわらず(※1)、シングルでいることを選択し、充実した人生を送っている人が増えている(※2)。
シングルの人たちは、ネガティブな自己認識に慣れてしまっている。しかし最近では、人口統計上の変化もあり、独身差別やスティグマ化の影響に簡単には傷つかない、むしろ、まったく屈しない「新しいシングル」が次々と誕生している(※3)。
そして、最新の調査結果によれば、この新しく生まれたシングルの人たちは、以前のままのシングルの人たちより、幸福だということがわかっている(※4)。
彼ら、新しいシングルを助けている戦略がどんなものなのかこれから詳しくみていこう。