まとまった時間はインプットに充てる

日々の仕事は、必ずしも自分が定めたミッションに直結するものばかりではない。また、好きな仕事をしていても、苦手でやりたくないプロセスがあるものだ。そこで、やるべき仕事、今日やらなければならない仕事を効率的に行う方法を考える。「予定の始まりだけでなく、終わりの時間も記入している」という問いに「どちらかというと」も含めてあてはまると答えた人が1500万円以上で51.8%を占めるのに対し、400万円台の人ではわずか27.7%にとどまるという結果は注目に値する。

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仕事に取りかかるとき、時間を細切れにして効率を上げる方法が有効なのは、私も実感している。タスクを細分化し、ゲーム感覚でやってしまう方法だ。苦手な仕事を15分や20分といった短い単位にタスク化し、通勤電車の中や、ちょっとしたすき間時間で片付けてしまう。

朝の時間は、特に意識して使うようにしている。5時30分に目覚めて7時に家を出るまでの1時間半を15分ずつに分け、15分単位でメールチェック、ブログ執筆、トレーニング、シャワー、着替え、食事をこなす。15分というユニット単位で考えることで、アウトプットの量が2~3割増えると感じている。つまり、細切れにするほど単位あたりの時間が濃くなっていくのだ。

こうして時間のムダ遣いをなくすことで生まれた時間は、自分のミッションに向けてのアイデアづくりや情報のインプットなど、将来のために使う。アンケートでも、「まとまった時間があれば、作業に充てるより、本を読む、好きな音楽を聴くなど、むしろリラックスして過ごす」と答えた人が、「どちらかというと」を含めて400万円台では44.7%に対し、1500万円以上では54.0%と過半数を占めている。まとまった時間に経費精算などの単純作業をしてはもったいない。良質なアウトプットを生むためには、まとまった時間をインプットに充てることが重要だ。

※すべて雑誌掲載当時

(構成=梅澤 聡 撮影=飯田安国、相澤 正)
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