「学内の推薦枠」実はこんなにある

東海大学を例に挙げましたが、他の学校においても内部推薦の基準はそう変わりません。

少なくともつねに上位1割に入るくらいの成績を維持していくことが必要になります。

各大学の各付属校から医学部に進める推薦枠を見ていくことにいたしましょう。

ざっと挙げただけでも、これだけのチャンスがあります。学内の推薦枠を使わない手はないのです。

「内部進学」の評価は驚くほど高い

親御さんの中には、大学付属校から医学部に進学しても、厳しい医学部受験戦争を勝ち抜いて入学してきた子たちに、「勉強でついていけないのではないか」と心配される方もいることと思います。

私はそういった親御さんに、「安心してください、大丈夫です」と言い続けてきました。

実は内部進学で医学部に入学した生徒の評価は驚くほど高いのです。

例えば、とある大学医学部の大学職員からは「付属校からの生徒は、学習意欲が強くまじめな生徒が多い」とお褒めの言葉をいただいています。

野田英夫『『医学部にはエスカレーターでのぼりなさい』 偏差値40から浪人せずに医者になる方法』(日刊現代)
野田英夫『『医学部にはエスカレーターでのぼりなさい』 偏差値40から浪人せずに医者になる方法』(日刊現代)

また、なじみのある医師からも「内部推薦で上がってきた子たちは優秀な子が多い。学ぶ姿勢ができており、吸収力が高い」とも聞いています。

付属校からの生徒たちは、医師になるため、また推薦をもらうため、学校の勉強にまじめに取り組んでいたはずです。

明確なビジョンと目標をもって取り組んできたからこそ、医学部に行ってからも頑張れるのでしょう。

現場で働く医師や医学部関連からも評価が高いことを考えれば、むしろこれからは「内部推薦での医学部進学こそ最適解」なのです。

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