Netflixの番組で人気が急上昇

F1を楽しむためにはかなりの知識が必要で、アメリカのオーバルレースのように順位が頻繁に入れ替わることもなく、知識がない人が見てもただ車が走っているだけにしか見えない。これがアメリカでいまひとつF1の人気が高まらなかった理由だ。

しかしこのシリーズでは、F1に関わる人間や出来事を物語風のストーリーにまとめ上げており、シリーズとして見ているとF1に関する知識や関わる人々の人間関係や私生活などがわかるようになっており、いやが応でもF1に関する関心が高まるようにできている。

最初に配信されたのが2019年で、2021年にはNetflixで世界ナンバーワンの番組となった。

テレビ中継の視聴者数もうなぎ上りに増えており、アメリカでは2022年の視聴者数は2020年以前の倍となっている。

世界の自動車メーカーの生き残りをかけたショー

このように、F1は自動車ブランド、とくにプレミアムブランドやスポーツ性の高いブランドイメージを狙うブランドにとって非常に重要なものとなっているのだ。アメリカのフォード、GMが参戦するのもこの人気のためだろう。

日本での人気は局所的なので実感が湧かないが、世界的にはF1の存在感、価値は大きく高まっているのである。ホンダがF1本格参戦に舵を切った主たる理由はここにあると考えられる。

ちなみに2023年、レッドブルレーシング・ホンダRBPTは5月28日に行われたモナコGPでも優勝を遂げ、開幕から負けなしの6連勝中である。

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