外側のカトラリーから順に使っていく

この並び順は、「料理が出される順」に沿っています。したがって、「一番外側に置かれているカトラリーから順に使っていく」と覚えておけば間違いありません。

フランス料理のフルコースは、6品から15品ほどの幅がありますが、現代の日本の主流は次のとおり。

「アミューズ」→①前菜「オードブル」→②スープ→③魚料理「ポワソン」→④肉料理「ヴィアンド」→⑤チーズ→⑥デザート(ムースやフルーツ、シャーベットなどの「デセール」)→⑦コーヒーと小菓子(ミニケーキ、焼き菓子などの「プティ・フール」)。

「楽しませる」という意味をもつ「アミューズ」とは、お店の心を表すちょっとした料理のこと。いってみれば、コースを始める前のお店からの挨拶です。

たいていのアミューズは手でつまめる小さなもので、カトラリーを使う場合は料理と一緒に運ばれてくるのが通常ですから、あらかじめテーブルにセットされているカトラリーは、まだ使いません。

したがって、カトラリーは①オードブルナイフ&オードブルフォーク→②スープスプーン→③魚用ナイフ(フィッシュスプーン)&魚用フォーク→④肉用ナイフ&肉用フォークという順で使っていきます。そして⑥デザートは、奥手のデザートスプーン、デザートナイフ、デザートフォークで食べます。

カトラリーの使い方に迷う人も多いかもしれません。

左手のフォークで料理の端を刺して押さえながら、右手のナイフで一口分を切り分けては口に運ぶ。これがフォークとナイフの基本的な使い方です。

口に入れていいのはフォークだけですが、フィッシュスプーンは例外です。

身の崩れやすい魚は、フォークで刺して口に運びにくいものです。フィッシュスプーンで一口分を切り分けたら、フォークを使って身とソースをフィッシュスプーンに乗せ、口に運んでも良いのです。